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面白い!世界の珍しい税金ランキングTOP10

「税金」と聞くと多くの人がため息をつきますが、世界を見渡せば“そんなモノまで課税するの!?”と二度見したくなるユニーク税が山ほどあります。今回は歴史から最新の環境対策まで、思わず誰かに語りたくなる“珍税”トップ10をカウントダウン方式でご紹介。さっそく10位からどうぞ!

10 位 ワイルドブルーベリー税(Wild Blueberry Tax)

メイン州の特産「ワイルドブルーベリー」には、1ポンド当たり1.5セントの課徴金がかかります。集めたお金は生産者団体が PR や研究に再投資。つまり“食べれば食べるほど業界が潤う”仕組みです。地元農家にとってはまさにブルーベリー色の循環経済。

9 位 キャンディ税(Candy Tax)

米イリノイ州では同じチョコバーでも“原材料表示に小麦粉があるか否か”で税率が激変。小麦粉入りは軽減税率、入っていないと通常税率6.25%。左右に割って調べる“ツイックス・タックス・テスト”が生まれたほどです。甘い世界にも厳しい線引き!

8 位 ジョック税(Jock Tax)

プロ選手がビジターゲームで稼いだ日当を、試合開催地の州や市がピンポイントで課税。発端は1991年 NBA ファイナルの“カリフォルニア vs. シカゴ”という、まさにスター選手狙い撃ちの制度です。今ではアスリートにとって敵地のスコアボードと同じく要警戒ポイント。

7 位 牛げっぷ税(Cow Flatulence Tax)

デンマークは2030年から牛・羊・豚の温室効果ガス排出量に課税開始。スタート時は CO₂ 換算1トンあたり120クローネ、2035年には300クローネへ。世界初の“家畜メタン直接課税”で、農家はゲップも経費計上の時代へ!?

6 位 窓税(Window Tax)

「光と風は贅沢品」とばかりに、17世紀末イギリスで導入された不動産税。10枚超の窓に課税した結果、家主たちは窓をレンガで塞ぎ“デイライト・ロバリー(光の強奪)”と大ブーイング。今もロンドンの街角に残る“偽窓”が当時の名残です。

5 位 帽子税(Hat Tax)

1784〜1811年の英国では、男性用帽子に収入印紙を貼る義務が。価格帯別に最大2シリングもの課税で、偽造印紙は死刑というシリアスさ。おしゃれは我慢と言いますが、この時代は“おしゃれは重税”でした。

4 位 ひげ税(Beard Tax)

西洋化を急ぐピョートル大帝が1698年ロシアで導入。「ヒゲを残すなら毎年60ルーブル払え、嫌なら公衆の面前で剃る!」という強硬手段。納税証として“ヒゲトークン”なるコインを携帯するルールもユニークです。

3 位 尿税(Urine Tax/Vectigal urinae)

ローマ皇帝ウェスパシアヌスは公共トイレの尿回収業者に課税。尿がなめし革や洗濯の原料だったため「金は臭わない(Pecunia non olet)」の名言も誕生。まさに“トイレにも金脈”。

2 位 独身税(Bachelor Tax)

古代ローマからソ連、果てはミズーリ州まで“未婚男性よ、国家に貢献せよ!”と課税攻勢。1920年代イタリアではムッソリーニが少子化対策として導入しましたが、肝心の出生率は上がらず――愛はお金で買えない!?

1 位 塩税〈ガベル〉(Salt Tax/Gabelle)

フランス中世から1946年まで続いた“国民必需品・塩”への重税。地域ごとに価格差は最大40倍、高額な罰金・投獄で憎悪の的に。革命期には「自由・平等・減塩(!?)」を掲げる暴動の火種となりました。庶民の塩辛い怒りが王政を揺るがした、珍税の頂点です。

まとめ

税金は国家運営の燃料ですが、そのアイデアは時に奇想天外。窓を塞ぎ、ヒゲを剃り、ブルーベリーを食べ、牛のゲップまで数え上げる――人間は“課税の発明”でも創造性を発揮してきました。次の新税がどんな形で現れるのか…あなたの身近なものがターゲットになる日も、そう遠くないかもしれませんね。