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世界の危険なマフィアランキングTOP10

世界の裏社会には、国家の枠を超えて暗躍する“影の多国籍企業”がひしめいています。彼らは法の網の目をすり抜け、麻薬・武器・人身取引・サイバー犯罪とあらゆる“ビジネス”で巨額の富と恐怖を同時に生み出すプロ集団。今回は、その中でもとびきり危険度の高いマフィアを10位から1位までランキング形式でご紹介。肩の力を抜きつつも、背筋が寒くなる実態をのぞいてみましょう。

第10位 セルビア・マフィア(Serbian Mafia)

旧ユーゴ紛争で鍛えられた兵士上がりが多数。欧州のコカイン流通やサッカー賭博、殺しの請負で名を馳せ、バルカン半島から西欧の港町まで“武闘派ネットワーク”を張り巡らせています。

第9位 アルバニア・マフィア(Albanian Mafia)

“マフィア版スタートアップ”と称される機動力が武器。イタリア・英国を拠点にコカイン、ヘロイン、武器を高速でさばき、現地ギャングを買収して一気に勢力を拡大。最近は南米産ドラッグのヨーロッパ玄関口を牛耳る黒幕でもあります。

第8位 トライアド(Triads)

清朝時代の秘密結社がルーツという、中国系シンジケート。香港・台湾・東南アジアに加え、北米・豪州のチャイナタウンを“安全地帯”にして偽ブランド品からフィンテック詐欺まで多角経営。数百年分のしきたりと最新ITが同居する“ハイテク老舗”です。

第7位 カモッラ(Camorra)

ナポリが誇る“ストリート系マフィア”。家族経営の小クランが星の数ほど存在し、偽造タバコや有毒廃棄物の不法投棄で巨利を得るゲリラ的ビジネスモデル。ナポリ湾に沈むのはピザだけじゃないと言われる所以です。

第6位 ソルンツェフスカヤ・ブラトヴァ(Solntsevskaya Bratva)

旧KGB人脈と新興オリガルヒ資金が合体した“極寒のゴッドファーザー”。ロンドンの不動産からニューヨークのアートオークションまで資金洗浄ルートを持ち、殺しは化学毒からラジオアイソトープまで“選り取り見取り”という恐怖の総合商社。

第5位 山口組(Yamaguchi‑gumi)

世界最大級の日本発アウトロー企業。暴力団対策法で国内シェアは縮小も、東南アジア投資や暗号資産洗浄で収益は依然トップクラス。任侠とシリコンバレー式ピボットを同時進行する“和洋折衷”が持ち味です。

第4位 ’ンドランゲタ(’Ndrangheta)

イタリア・カラブリア州の“隠れ里マフィア”がいまや欧州コカイン市場の支配者。血縁主義ゆえ裏切りゼロ、潜伏力100点。港湾労働者から政治家まで包み込む“沈黙のクモの巣”でEU経済を蝕んでいます。

第3位 コーサ・ノストラ(Cosa Nostra)

ゴッドファーザーの代名詞は今も健在。大規模抗争で表舞台から姿を消したかと思いきや、合法ビジネスと公共事業に潜り込み“見えない支配”へ路線変更。静かなる老舗が次に狙うのは再生エネルギー利権とも囁かれます。

第2位 ハリスコ新世代カルテル(Jalisco New Generation Cartel)

電光石火の拡張と残虐性で“メキシコ最凶”の称号を獲得。少年兵を拉致し、内臓を食べさせて洗脳する“テロの学校”まで運営する狂気ぶりは、軍事アナリストも震撼。米国の懸賞金は1500万ドルで、首領エル・メンチョはいまだ雲隠れ中。

第1位 シナロア・カルテル(Sinaloa Cartel)

麻薬界のアマゾン。太平洋側の港湾とトンネル網を駆使し、フェンタニルからメタンフェタミンまで北米市場へ大量供給。2024年には“チャピトス”派と“エル・マヨ”派の内戦で自滅危機も、「分裂しても世界一」という底力を見せつけました。

まとめ

国家予算並みの資金力と武力を備えた彼らは、地政学リスクの“ブラックスワン”として世界を揺さぶり続けます。マフィアを生む土壌は貧困・腐敗・需要——つまり私たちの社会そのもの。ランキングを“面白ネタ”で終わらせず、裏側に潜む構造的問題にも目を向けることが、危険な闇を少しでも照らす第一歩と言えるでしょう。