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現在も問題になっている世界の紛争ランキングTOP10

現代の世界は、目まぐるしい技術革新とグローバル化が進む一方で、未だに多くの地域で深刻な紛争が続いています。日常の生活に追われていると、遠くの国々の戦火の中で生きる人々の声が聞こえにくくなることも。しかし、これらの紛争は世界全体に影響を与え、私たちの未来を左右する問題です。そこで今回は、現在も問題になっている世界の主要な紛争を10位から1位までランキング形式でお届けします。それぞれの紛争が持つ複雑な背景や現状について詳しく解説していきます。

第10位:ボコ・ハラムの反乱(Boko Haram Insurgency)

By ZeogludonOwn work, CC0, Link



ナイジェリア北東部を中心に活動するイスラム過激派組織ボコ・ハラムは、政府軍や民間人に対する攻撃を繰り返しています。この紛争により、多くの人々が避難を余儀なくされ、人道的危機が深刻化しています。

第9位:カメルーン英語圏独立紛争 (Cameroon Anglophone Crisis)

By User:Borysk5Own work, incidents are based on ACLED database from 1 September 2022 until 30 September 2023. For yellow I chose the interaction category 10: “Military vs rebels”, for blue categories 20-28 (rebels vs), for red I chose categories 10-11, 15-17 (military without rebels), CC BY-SA 4.0, Link



カメルーンでは、フランス語を話す政府と英語を話す少数派との対立が長引いています。英語圏地域が独立を求める一方、政府はこれを強く抑圧。政府軍と反政府勢力の衝突は続き、数千人が死亡、数十万人が避難を余儀なくされています。教育や医療インフラも壊滅的な打撃を受けており、未来に不安が募る状況です。

第8位:アフガニスタン紛争(Afghan Conflict)

By Voice of America (VOA) – https://www.voanews.com/south-central-asia/us-claims-control-kabul-airport-city-falls-taliban, Public Domain, Link



アフガニスタンでは、タリバンの再台頭により、国内の治安が不安定な状態が続いています。2021年の米軍撤退後、タリバンは再び政権を掌握し、女性の権利制限や人権侵害が国際的な懸念となっています。テロ組織の活動も活発化し、地域の安定に大きな影響を及ぼしています。

第7位:メキシコ麻薬戦争 (Mexican Drug War)

By Hpav7Own work, Public Domain, Link



メキシコでは、麻薬カルテルと政府との戦いが十年以上にわたり続いています。この紛争は、単なる麻薬取引の問題にとどまらず、政治腐敗や社会の貧困、治安の悪化といった深刻な影響を及ぼしています。暴力事件や殺人が日常化し、無数の命が失われ、国民の不安は増すばかりです。

第6位:ミャンマー内戦 (Myanmar Civil War)

By Ecrusized – Own work derivate of Myanmar adm location map.svg by NordNordWest. Citing @ThomasVLinge, CC0, Link



2021年に軍事クーデターが発生したミャンマーでは、国軍と民主化を求める市民、少数民族の武装勢力との間で戦闘が激化しています。特にロヒンギャ問題が国際社会で注目されており、民族浄化ともいえる迫害が続いています。軍事政権下での暴力的な抑圧は終わりが見えず、国全体が不安定な状態にあります。

第5位:ソマリア内戦 (Somali Civil War)

By GuardafuuiiOwn work, CC BY-SA 4.0, Link



ソマリアは1991年以来、政府と武装勢力との内戦が続いています。イスラム過激派「アルシャバブ」は依然として力を持ち、政府の統治が及ばない地域が広がっています。加えて、飢饉や気候変動による干ばつが人々の生活をさらに悪化させ、平和への道は依然遠いままです。

第4位:イエメン内戦 (Yemeni Civil War)

By Ali Zifan – The map image is based on Template:Yemeni Civil War detailed map. Used blank map :Yemen location map.svgFeb. 3, 2024 update sourced from this map: https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Yemen2024.pngBorysk5, CC BY-SA 4.0, CC BY-SA 4.0, Link



イエメンでは、フーシ派と政府軍の戦いが続いています。サウジアラビアを中心とした連合軍が政府側を支援している一方、イランはフーシ派を支援しており、地域的な代理戦争の様相を呈しています。この内戦により、数万人が死亡し、国民の大部分が人道的支援を必要とする状態に陥っています。

第3位:ウクライナ侵攻 (Ukraine Invasion)

By Viewsridge – Own work based on: Russo-Ukrainian conflict (2014-2022).svg by Rr016 & Ukraine adm location map improved.svg by Yakiv GluckTerritorial control sources:Template:Russo-Ukrainian War detailed map / Template:Russo-Ukrainian War detailed relief mapISW, CC BY-SA 4.0, Link



2022年にロシアがウクライナに侵攻したことは、国際社会に衝撃を与えました。この侵攻はウクライナ東部で続いていた対立を大規模な戦争に発展させ、都市が破壊され、多くの民間人が犠牲になっています。西側諸国とロシアの対立がエスカレートし、冷戦後最大の安全保障危機となっています。

第2位:シリア内戦 (Syrian Civil War)

By Own work, derived from the map produced by The Institute for the Study of War and AEI’s Critical Threats Project Team: George Barros, Tom Thacker, Noel Mikkelsen, Mitchell Belcher, Daniel Mealie, Harrison Hurwitz, Derik Durbin, Johanna Moore, Brian Carter, Andie Parry, Kelly Campa, Annika Ganzeveld, Kitaneh Fitzpatrick, Alexandra Braverman, Katherine Wells, Siddhant Kishore, Carolyn Moorman, Ria Reddy, and Ben Rezaei.This is a retouched picture, which means that it has been digitally altered from its original version. Modifications: Marks for the cities and towns as well as colour on the ground were added to show the situation in the Syrian Civil War.. The original can be viewed here: Syria location map3.svg. Modifications made by Ermanarich.En:Module:Syrian_Civil_War, CC BY 4.0, Link



シリアでは、アサド政権と反政府勢力との内戦が2011年から続いています。イスラム国(ISIS)やクルド人勢力、さらにはロシアやアメリカといった外国勢力も介入し、複雑化しています。数百万人が国内外に避難しており、人道的な災害が進行中です。

第1位:イスラエル・パレスチナ紛争 (Israeli-Palestinian Conflict)

By Wickey-nlOwn work, based on http://www.ochaopt.org/documents/ochaopt_atlas_opt_general_december2011.pdf on , CC BY-SA 3.0, Link



長年にわたるイスラエルとパレスチナの対立は、未だに解決の兆しが見えません。この紛争は、土地の領有権問題を中心に宗教的、歴史的な要因が絡み合い、何度も大規模な戦闘が発生しています。ガザ地区を中心に、住民の多くが生活に困窮し、国際的な支援も限界を迎えつつあります。和平への道は険しく、未来への不安が募るばかりです。

これらの紛争は、地域だけでなく世界全体に影響を及ぼす重要な問題です。紛争の背景には歴史的、政治的、経済的な要因が複雑に絡み合っており、簡単に解決できるものではありません。しかし、国際社会が無関心ではいられない状況です。持続的な平和を実現するためには、国際的な協力と支援が欠かせません。私たち一人ひとりが関心を持ち、平和のためにできることを模索することが、未来を変える第一歩です。