勉強・進路

【職業インタビュー】助産師の仕事について、実際に聞いてみました!

助産師は、妊娠・出産・産後のすべての過程で母子を支える専門職です。命の誕生というかけがえのない瞬間に立ち会い、女性や家族の心身を支援する姿は、多くの人に感動と尊敬を与えます。しかし、その仕事は決して華やかさだけではなく、深い責任と緊張感を伴うものでもあります。本記事では、助産師として活躍するための資格や仕事内容、働く環境、キャリアの可能性、そして現場で感じるやりがいなどを、記者の質問を通して詳しく紹介します。助産師を目指す方や進路に悩む学生にとって、現場のリアルを知る一助となるでしょう。

1. 助産師とはどのような仕事ですか?

助産師は、妊娠・出産・産後の女性と新生児を支える専門職です。主な仕事は、出産の介助、妊婦健診、新生児の健康チェック、母乳育児のサポートなどです。医師と連携しつつ、母子の身体的・精神的ケアを行います。また、出産だけでなく、思春期や更年期の女性の健康支援も行うことがあります。

2. 助産師になるための資格や必要な学歴は?

助産師になるには、看護師国家資格を取得したうえで、助産師養成課程(大学・大学院・専攻科など)を修了し、助産師国家試験に合格する必要があります。つまり、助産師は「看護師+助産師」の二重資格保持者が基本です。

3. 助産師の仕事の魅力は何ですか?

最大の魅力は「命の誕生に立ち会えること」です。母親と赤ちゃんの命を守り、家族の喜びの瞬間を支えることにやりがいを感じる人が多いです。また、医療現場だけでなく、地域や教育分野で活躍できる幅広い職域も魅力です。

4. 助産師の1日のスケジュールを教えてください。

勤務先によって異なりますが、病院勤務の助産師の場合、日勤では妊婦健診や産後指導、夜勤では分娩介助や母子の経過観察などを行います。24時間体制で出産に対応するため、夜勤や呼び出しもあります。

5. 助産師の働く場所にはどのようなところがありますか?

主な勤務先は総合病院、産科クリニック、助産院です。そのほか、保健センターでの母子保健業務や、海外での母子支援、大学・専門学校での教育職など、活躍の場は多岐にわたります。

6. 仕事で大変なことは何ですか?

命を預かる責任の重さが一番の大変さです。出産は予期せぬ事態が起こることもあり、冷静な判断力とチームワークが求められます。また、夜勤や不規則勤務による体力的な負担もあります。

7. どのようなスキルや資質が求められますか?

医療知識と技術はもちろん、コミュニケーション能力や共感力が重要です。妊婦や家族の不安を受け止め、安心して出産に臨めるよう支援する力が必要です。また、緊急時の判断力や冷静さも欠かせません。

8. 助産師としてのキャリアパスを教えてください。

助産師のキャリアパスは多様です。臨床現場で経験を積み、主任助産師や看護管理者を目指す人もいれば、助産院を開業して独立する人もいます。大学院に進学し、研究者や教育者として活動する道もあります。さらに、国際協力機関やNPOなどで海外支援に携わる助産師も増えています。

9. 年収について教えてください。

勤務先や経験年数によって異なりますが、一般的に助産師の年収は400万円~700万円程度です。病院勤務の平均は看護師よりやや高めで、夜勤手当や分娩手当がつく場合もあります。独立して助産院を経営する場合は、収入は個人の努力次第でさらに高くなることもあります。

10. 働きながら家庭を両立できますか?

シフト制勤務や夜勤があるため、家庭との両立は簡単ではありませんが、多くの助産師が育児をしながら働いています。最近では、時短勤務や夜勤免除制度を導入する病院も増えており、ライフステージに合わせた働き方がしやすくなっています。

11. 助産師として印象に残っているエピソードはありますか?

難産を乗り越えた母親が涙ながらに「あなたがいてくれてよかった」と言ってくれた瞬間が忘れられないです。命の誕生の場面では、喜びも感動も大きく、それが次の仕事への力になります。

12. 今後、助産師の需要はどうなりますか?

高齢出産の増加や地域での母子支援の必要性から、助産師の需要は引き続き高いとされています。特に、地域密着型の助産院や在宅出産支援、産後ケア事業などの分野で活躍の場が広がっています。

13. 最後に、進路に悩んでいる学生へアドバイスをお願いします。

助産師の仕事は、決して楽ではありませんが、その分、深い感動と達成感があります。命と向き合う尊い職業であり、人としても大きく成長できます。もし「人の役に立ちたい」「命を支えたい」という気持ちがあるなら、ぜひ挑戦してほしい仕事です。勉強や実習は大変ですが、その努力は必ず将来の糧になります。