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世界的に有名な天才数学者ランキングTOP15

数学は、人類が世界を理解するうえで欠かせない“言語”ともいえる存在です。数や図形に隠された性質を解き明かしたり、新たな理論を打ち立てたりと、時代を超えて数多くの天才たちが活躍してきました。そんな偉大な数学者たちの中から、今回は「世界的に有名な数学者ランキング」を発表します。早速、第15位からスタートしましょう!

第15位:ピタゴラス(Pythagoras)

By Unknown author – Photo by Szilas, 2013-03-04, Public Domain, Link



ピタゴラスの定理で知られる、古代ギリシャの数学者にして哲学者。教団を率いて宇宙や数の神秘を探求し、「万物は数である」という思想を打ち出しました。数学だけでなく音楽理論や天文学にも強い影響を及ぼした、多才な“数の哲学者”です。

第14位:ジョゼフ=ルイ・ラグランジュ(Joseph-Louis Lagrange)

By Unknown author – File:Joseph_Louis_Lagrange.jpg, CC0, Link



イタリア出身でフランスで活躍した数学者。力学や解析学、数論に多大な功績を残し、“ラグランジュの四平方定理”“ラグランジュの未定乗数法”など、その名を冠する概念は多数。短い論文でも要点をズバッと押さえる、端的かつ鋭い数学的思考が光る人物でした。

第13位:ゲオルク・カントール(Georg Cantor)

By Unknown author – http://www.math.cmu.edu/~rcristof/pdf/Cantor_pubblicato.pdfand they had it from https://photos.aip.org/history-programs/niels-bohr-library/photos/cantor-georg-a1, Public Domain, Link



ドイツの数学者で、集合論の創始者。無限集合を分類するという壮大なアイデアは、当時の数学者たちを困惑させるほど画期的でした。現代数学の基礎をゴリゴリに支えた無限論のパイオニアです。

第12位:ソフィー・ジェルマン(Sophie Germain)

By Unknown author – http://www-history.mcs.st-andrews.ac.uk/PictDisplay/Germain.html, Public Domain, Link



フランス革命期の混乱のなか、数学を学び続けた女性数学者。素数に関する“ソフィー・ジェルマン素数”や、フェルマーの最終定理の研究など、数論で大きな成果を残しました。女性が学問を続けることが難しかった時代に、偉大な業績を打ち立てた先駆者といえるでしょう。

第11位:エヴァリスト・ガロワ(Évariste Galois)

By Unknown author – Iyanaga, Shokichi, “The Age of Galois The Mathematics of Galois Part I: The Times” , Springer-Verlag Tokyo, 1999http://www.win.tue.nl/~aeb/at/GaloisCorrespondence.html, Public Domain, Link



わずか20歳の若さでこの世を去った、フランスの天才数学者。その短い生涯のなかで“ガロワ理論”を創始し、群論と方程式論を大きく前進させました。恋愛騒動がもとで決闘に明け暮れたという激動の人生ゆえ、彼の天才ぶりは“伝説”として語り継がれています。

第10位:ジョン・フォン・ノイマン(John von Neumann)

By LANL – http://www.lanl.gov/history/atomicbomb/images/NeumannL.GIF (archive copy at the Wayback Machine), Attribution, Link



ハンガリー出身のアメリカの数学者・物理学者・計算機科学者。ゲーム理論の創始や、量子力学の数学的基盤の確立、さらにはコンピューターアーキテクチャ(フォン・ノイマン型)の提唱など、20世紀の科学技術に多大な影響を与えました。スーパーコンピューターの発展にもつながる幅広い才能は、“現代のルネサンス人”とも呼ぶべき存在です。

第9位:アンドリュー・ワイルズ(Andrew Wiles)

By Required text: “copyright C. J. Mozzochi, Princeton N.J”, Attribution, Link



数百年のあいだ“難攻不落”とされたフェルマーの最終定理をついに証明したイギリスの数学者。その証明発表会の途中、“最後の詰め”に致命的な穴が見つかり、世界中の数学者がハラハラしたエピソードは有名です。しかしそこから見事にリカバーし、歴史的快挙を成し遂げました。理論と執念が結実したドラマチックな成功物語です。

第8位:ブレーズ・パスカル(Blaise Pascal)

By unknown; a copy of the painting of François II Quesnel, which was made for Gérard Edelinck en 1691[réf. nécessaire]. – Own work, CC BY 3.0, Link



数学、物理、哲学など多彩な分野で偉業を残したブレーズ・パスカル。わずか10代で当時としては画期的な計算機「パスカリーヌ」を発明し、確率論の発展にも大きく貢献しました。また、“パスカルの三角形”や“パスカルの原理”など、彼の名を冠した用語は現在でも耳にする機会が多いはず。数学のみならず自然科学や思想界にも衝撃を与えた天才的マルチプレイヤーです。

第7位:ゴットフリート・ライプニッツ(Gottfried Wilhelm Leibniz)

By Christoph Bernhard FranckeHerzog Anton Ulrich-Museum, online, Public Domain, Link



ドイツの哲学者でもあり、ニュートンとは独立に微分積分法を発見したことで有名。彼が提唱したライプニッツ記法(微分の “dy/dx” など)は、現在でも広く使われる基礎的な表記。数字や記号による簡潔な記述を追求し、「もっとも単純で有効な記法」を理想に据えた姿勢は、まさに数学者の鑑といえるでしょう。

第6位:ダフィット・ヒルベルト(David Hilbert)

By Unknown author – Possibly Reid, Constance (1970) Hilbert, Berlin, Heidelberg: Springer Berlin Heidelberg Imprint Springer, p. 230 ISBN: 978-3-662-27132-2., Public Domain, Link



近代数学の多くの領域に大きな影響を与えたドイツの数学者。19世紀末から20世紀初頭にかけて、当時の数学を一変させる仕事を数多く成し遂げました。特に1900年に示した「ヒルベルトの23の問題」は、20世紀数学の研究方針に大きな影響を及ぼし、数学者たちの探究心を大いにかきたてました。難問へ挑戦する姿勢が、現代数学の発展を加速させた立役者です。

第5位:ベルンハルト・リーマン(Bernhard Riemann)

By http://www.sil.si.edu/digitalcollections/hst/scientific-identity/explore.htm according to the German Wikipedia., Public Domain, Link



曲面や高次元空間の幾何学を研究し、“リーマン幾何学”を打ち立てたドイツの数学者。現代物理学にも通じる曲がった空間の考え方を切り開き、一般相対性理論につながる足がかりを築きました。また、数論分野では「リーマン予想」で有名。素数の分布に深くかかわる未解決問題として、現在でも世界中の数学者が挑む大きな難関となっています。

第4位:アルキメデス(Archimedes)

By Domenico Fettihttp://archimedes2.mpiwg-berlin.mpg.de/archimedes_templates/popup.htm, Public Domain, Link



古代ギリシャ最大の数学者・物理学者で、円周率の計算や、面積や体積の理論などにもいち早く取り組み、後世の数学・物理学に絶大な影響を及ぼしました。お風呂につかりながら浮力の原理を発見した、という有名なエピソードから、彼の好奇心と探究心がいかに大きかったかを窺い知ることができます。

第3位:ユークリッド(Euclid)

By Jusepe de RiberaJ. Paul Getty Museum, Public Domain, Link



古代ギリシャの数学者で、紀元前300年頃に書かれたとされる著書『原論(ストイケイア)』は、ユークリッド幾何学の基礎を築き、2000年以上にわたって数学の教科書として活用されました。幾何学の公理体系と論理的証明の手法を整然と示し、数学のみならず、後の論理学や哲学に多大な影響をもたらしました。その精緻な体系づけはまさに数学の源流と言えるでしょう。

第2位:レオンハルト・オイラー(Leonhard Euler)

By Jakob Emanuel Handmann – This file was derived from: Leonhard Euler.jpgEdited by: BammeskOriginal source: Kunstmuseum Basel, Public Domain, Link



スイス出身の天才で、幅広い分野に数多くの業績を残しました。例えば、オイラーの公式は、数学の美しさを象徴する有名な式の一つ。また、グラフ理論の基礎を築いたケーニヒスベルクの橋の問題や、オイラー数、オイラー積分など、彼の名前を冠した定理や公式は枚挙にいとまがありません。圧倒的な数の論文を世に出した「数学史上最も多作な数学者」とも称されます。

第1位:カール・フリードリヒ・ガウス(Carl Friedrich Gauss)

By Christian Albrecht Jensenhttp://archiv.bbaw.de/archiv/archivbestaende/abteilung-sammlungen/gesamtbestand-des-kunstbesitzes/gelehrtengemaelde/gelehrtengemalde-seiten/ZIMM-0001.html, Public Domain, Link



「数学の王様」と称されるドイツの数学者・物理学者で、弱冠10歳で複雑な算数の和を一瞬で解いたエピソードで有名です。素数定理に通じる発見や複素数平面の概念など幅広い研究を行い、その度に新たな地平を切り開きました。彼の名を冠した法則や定理は数多く、ガウス曲率、ガウスの消去法、ガウスの定理(ガウスの発散定理)など、数学と物理学のあらゆる場面に登場します。まさに天才の名にふさわしい人物です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?数学史に名を残す天才たちは、時に激しい論争を繰り広げながらも、互いに影響を与え合い、まったく新しい概念や理論を次々と生み出してきました。彼らの情熱と好奇心、飽くなき探究心が、現代のあらゆる科学技術を支える礎になっているのです。これからも、こうした先人たちの偉業に思いを馳せながら、新たな数学の世界がますます広がっていくことを期待しましょう。