サソリといえば“毒”というイメージが強く、ちょっぴり背筋がゾクッとする方も多いかもしれません。しかし、世界にはなんと2,000種類以上ものサソリが存在しており、そのうち実際に人間にとって命の危険があるほどの毒を持っているのはごく一部。今回は、その“ごく一部”の中でもとびきり危険とされるサソリたちを、ランキング形式でご紹介します。見た目や名前からして、いかにもヤバそう…?それではさっそく、10位からいってみましょう!
第10位:Emperor Scorpion

全長20cmに迫るサイズ感と、光沢のある黒いボディが特徴のエンペラースコーピオン。名前の通り“皇帝”の風格が漂い、ペットとして飼われることもある人気者です。実は毒性自体はそこまで強くなく、むしろサソリ界では温厚な方。とはいえ、大型ゆえにハサミの力が強力なので、うっかりつかまれると痛さはしっかり“皇帝級”かもしれません。
第9位:Striped Bark Scorpion

北アメリカ南部を中心に広く分布しているこのサソリは、名前のとおり背中にストライプ模様が入っているのがチャームポイント。毒は一般的に致死性が高いわけではありませんが、刺されると激痛が走り、場合によっては吐き気やめまいを引き起こすことも。ご家庭のガレージや庭先で遭遇しがちな存在だけに、現地では要注意とされています。
第8位:Giant Desert Hairy Scorpion

アメリカ南西部の砂漠地帯に生息する大型サソリで、最大で15cmを超えることも。体に生えた細かい毛が特徴的で“ヘアリー”の名の由来です。見た目のインパクトこそすごいものの、毒性はやや控えめ。ただし、その見た目どおり気性は荒く、追いつめられると遠慮なく毒針を繰り出してくるので油断は禁物です。
第7位:Transvaalicus thick-tailed scorpion

アフリカ南部に生息する、分厚い尻尾が目を引くサソリです。体長は10cm前後と中型程度ですが、その毒性は決して軽視できません。刺されると猛烈な痛みを伴い、ときには神経系に影響を及ぼすこともあります。さらに気が荒く攻撃性が高い性格で、接近戦では手強い相手となるでしょう。
第6位:Arizona Bark Scorpion

名前のとおり、アメリカ・アリゾナ州周辺に多い代表的な危険サソリ。体長は比較的小ぶりですが、その毒性は折り紙付き。刺されると、刺傷部の激痛から始まり、痺れや筋肉のけいれんなどを引き起こす場合があります。家屋周辺のちょっとした隙間にも入り込むため、地元では最も注意すべきサソリの一つとされています。
第5位:Brazilian Yellow Scorpion

ブラジルや南米の熱帯地域に多く生息する、鮮やかな黄色のサソリ。小ぶりな体に似合わず強力な毒を持ち、刺されると激しい痛みや腫れに加え、時として命に関わる危険性も報告されています。都市部でも繁殖力が高いため、ブラジルでは市街地での遭遇が増加。小さな体でサッと忍び寄ってくるため、やっかいな存在です。
第4位:Yellow Fat-tailed Scorpion

その名のとおり、ずんぐりと太い尻尾が特徴のこのサソリ。主に北アフリカや中東に生息し、“人間にとって最も危険なサソリ”と呼ばれるアンドロクトヌス属に属しています。その毒性は極めて強く、刺されると呼吸困難や心臓への影響が出ることも。乾燥地帯に適応しているため、砂漠観光で出くわすリスクがあり要注意です。
第3位:Arabian Fat-tailed Scorpion

こちらもアンドロクトヌス属の仲間で、主に中東地域に分布。黒っぽい体色をしていることが多いですが、太めの尻尾はやはり健在。毒性は超強力で、“1匹で数十人を殺せる”などと恐れられるほど。気候変化に強く、岩陰や建物の隙間などにも潜みやすいため、地域住民を常にヒヤヒヤさせる存在です。
第2位:Indian Red Scorpion

インドやパキスタンなど、南アジア一帯に分布する小型のサソリながら、その毒の強さは世界屈指と言われています。赤みがかった体色が特徴で、刺されると激痛と共に血圧上昇、呼吸困難など重篤な症状を引き起こし、治療が遅れると命に関わる可能性も。家の中や足元にひょっこり現れることがあるため、現地では常に警戒が必要とされています。
第1位:Deathstalker

学名“Leiurus quinquestriatus”で知られる、言わずと知れた“死の番人”サソリです。中東や北アフリカ、さらには中央アジアにまで生息域が及びます。体は半透明~黄色っぽい色をしており、一見するとそれほど恐ろしくなさそうに見えますが、その毒性はサソリ界でもトップクラス。神経毒による激痛や呼吸困難など、刺されると非常に危険な症状を引き起こし、迅速な医療措置が必要とされます。その名に恥じぬ“世界最恐サソリ”です。
まとめ
いかがでしたか?サソリと一口にいっても、大きさから色、毒の強さまで個性豊かなラインナップがそろっています。多くのサソリは人間をわざわざ襲ってくることはありませんが、やはり危険な種類は容赦なく毒針を繰り出してくるもの。砂漠や熱帯地方へ旅行に行く際は、足元や荷物の中に隠れていないか、くれぐれも要チェック! サソリたちの個性と、彼らが持つちょっぴり怖いけれど不思議な魅力を知って、旅先でも自然観察を楽しんでみてはいかがでしょうか。