第10位:Operation Urgent Fury


この作戦は、1983年にカリブ海の小国グレナダへアメリカ軍が侵攻した作戦です。当時、キューバとソ連の影響下にある政権が樹立され、アメリカ政府は地域の不安定化を懸念。結果的にわずか数日で事態を収拾し、短期間で目的を達成しました。世界的に見れば小規模な紛争でしたが、アメリカ軍の迅速かつ機動力を活かした電撃的な行動が評価され、「成功した作戦」の一例に挙げられます。
第9位:Operation Just Cause

1989年末に開始されたこの作戦は、パナマの独裁者マヌエル・ノリエガ将軍の逮捕を目的とした軍事行動です。短期間で首都パナマシティを制圧し、ノリエガを拘束するという明確な戦果を挙げました。大規模な市街戦を最小限の犠牲で乗り切ったこともあり、アメリカ軍の作戦遂行能力が改めて示された成功例といわれています。
第8位:Operation Husky

この作戦は、第二次世界大戦中、連合国軍が地中海を渡り、イタリアのシチリア島に上陸した作戦です。シチリア島を攻略し、ヨーロッパ大陸(イタリア本土)侵攻に向けた足がかりを作った重要な一手とされます。悪天候や複雑な上陸計画にもかかわらず、イタリア軍とドイツ軍を圧倒しました。
第7位:Operation Avalanche

同じく第二次世界大戦中に行われたこの作戦は、イタリア本土のサレルノ周辺に上陸する大規模作戦でした。連合国軍にとっては、ヨーロッパ本土への足がかりをさらに固めることが目的。ドイツ軍の激しい抵抗こそあったものの、結果的にはイタリア降伏の流れを加速させ、南欧戦線を有利に進める大きな成功を収めました。
第6位:Operation Torch

こちらも第二次世界大戦の一幕。北アフリカの仏領モロッコとアルジェリアに連合国軍が上陸したのがこの作戦です。アメリカ軍にとっては欧州戦線初の大規模上陸作戦であり、大西洋の反対側から大胆に攻め込む様子は連合国に勢いをもたらしました。実戦で得た経験は、後のノルマンディー上陸作戦にも生かされることになります。
第5位:Operation Chromite

朝鮮戦争勃発後、北朝鮮軍が南下して釜山周辺まで陣地を広げていた状況を覆したのがこの作戦、いわゆる仁川上陸作戦です。困難な地形や潮の干満差などリスクが高いにもかかわらず、ダグラス・マッカーサー将軍の大胆な作戦計画は見事に成功を収め、韓国側の反攻に大きく貢献しました。アメリカ軍の海上輸送能力や作戦立案の柔軟性を示す好例として知られています。
第4位:Operation Neptune Spear

この作戦は、国際テロ組織アルカイダの指導者、オサマ・ビンラディンを殺害するために実施された極秘作戦です。アメリカ海軍特殊部隊(SEALs)がパキスタン領内の潜伏先を電撃的に急襲し、長らく追い続けた“最重要ターゲット”をついに排除。近年におけるアメリカ軍特殊部隊の高い作戦能力を世界に示した象徴的な成功として語り継がれています。
第3位:Operation Enduring Freedom

同時多発テロ事件(9.11)の直後、アフガニスタンのタリバン政権およびアルカイダを標的として開始された対テロ作戦がこの作戦です。多国籍軍やアフガン国内部族勢力の協力を得ながら、当初の目的であったタリバン政権の崩壊を短期間で実現。長期的には紛争が続いてしまいましたが、「初動の速さ」や「同盟国との協力体制の構築」という観点から、アメリカ軍の作戦成功例として評価されます。
第2位:Operation Desert Storm

イラクのクウェート侵攻を受けて展開された湾岸戦争での多国籍軍の行動がこの作戦です。地上戦と航空戦による圧倒的な火力と作戦運用が特徴で、アメリカ軍主導の多国籍軍は短期間でイラク軍を撤退に追い込みました。ハイテク兵器の投入が大きな注目を集めたほか、メディアを通じてリアルタイムで戦況が伝わった初期の戦争としても記憶されています。
第1位:Operation Overlord

第二次世界大戦の大きな転換点となったノルマンディー上陸作戦がこの作戦です。イギリス・カナダ軍などの連合国軍と共同ながら、アメリカ軍は主力の一角として大西洋を渡り、ヨーロッパ解放に大きく貢献しました。荒天の中、ノルマンディー海岸に大軍を上陸させる離れ業と、その後のフランス解放への流れはまさに圧巻。結果的にドイツ軍の西部戦線崩壊を決定づけた「歴史に残る超大規模作戦」であり、成功の象徴と言っても過言ではありません。
まとめ
以上、アメリカ軍が成功を収めたと評価される軍事作戦を10個ご紹介しました。第二次世界大戦期の大規模作戦から、近年の対テロ作戦に至るまで、それぞれが独自の戦略と目的を持ち、当時の世界情勢を大きく動かしてきたのがわかります。兵器や技術が進歩しても、最終的には作戦の立案や協力体制、そして現場での判断力が勝敗を決める鍵となるのは変わりません。歴史を振り返ってみると、軍事作戦が国際情勢や技術革新に与えるインパクトの大きさに改めて気づかされますね。今後も軍事にまつわる話題から目が離せません。