世界には数多くの諜報機関が存在し、スパイ映画や小説で目にするような秘密作戦から、国の安全保障や外交戦略に関わる分析まで、その活動はまさに多岐にわたります。今回は、そんな“見えない盾”とも言える諜報機関ランキングをご紹介します。さっそく第10位からスタート!
第10位:オーストラリア秘密情報局(Australian Secret Intelligence Service, ASIS)

オーストラリアの国家安全保障を担うASISは、主に海外での情報収集と分析を行う機関です。国際的に比べると規模は控えめですが、アジア太平洋地域での安全保障にフォーカスし、局地的なテロ対策や防諜活動に力を入れています。地理的に欧米ともアジアとも距離がある国ならではの独自路線が特徴的です。
第9位:カナダ安全情報局(Canadian Security Intelligence Service, CSIS)

カナダの国内外の脅威を監視するCSISは、国際テロや外国の干渉行為などを未然に防ぐために活動しています。カナダらしく、情報共有の姿勢が比較的オープンで、国際協力も積極的。穏やかなイメージの国ですが、安全保障はしっかりカバーしているんです。
第8位:研究分析ウイング(Research and Analysis Wing, RAW)

インドの対外情報活動を専門とする機関が、このRAW。テロリズムや近隣国とのパワーバランス維持のための情報収集がメインです。国境紛争や地域紛争が絶えない南アジアにおいて、豊富な人員を駆使してインテリジェンスを集めているのが大きな特徴といえます。
第7位:パキスタン統合情報局(Inter-Services Intelligence, ISI)

パキスタンの安全保障を統括するISIは、軍や他の治安機関とも密接に連携しつつ、国内外の情報収集・対外工作を行う機関です。地政学的にインドやアフガニスタン、中東と隣接することもあり、そのスパイ網は比較的広範囲。地域の勢力図に大きく関与していると言われています。
第6位:フランス対外治安総局(Direction générale de la sécurité extérieure, DGSE)

DGSEは、フランスの対外諜報活動を主に担う機関です。テロ対策からハイテク技術の流出防止まで幅広く、時に大胆な作戦を実行することでも知られています。
第5位:ドイツ連邦情報局(Bundesnachrichtendienst, BND)

冷戦時代から東西両陣営の狭間で情報収集してきた歴史を持つのがBND。技術力の高さを武器に、通信傍受やサイバー情報にも力を注いでいます。経済大国ドイツの利権保護やEU内での情報ネットワーク構築にも欠かせない存在です。
第4位:ロシア連邦保安庁(Federal Security Service, FSB)

旧ソ連のKGBをルーツに持つFSBは、国内外での情報収集や防諜活動を幅広く手掛ける巨大機関です。ロシアの国益を守るため、サイバースパイから政治的工作まで多彩な手法を駆使します。かつてのKGBを連想させる“謎めいた”イメージは今も健在かもしれません。
第3位:イスラエル諜報特務庁(Mossad)

中東地域での紛争やテロに対する鋭い警戒感から、生存をかけた情報収集に全力を注ぐMossad。世界中で大胆な工作活動を行うことで知られています。イスラエルの高い技術力を背景に、サイバー・インテリジェンスの分野でも注目度抜群です。
第2位:イギリス秘密情報部(Secret Intelligence Service, MI6)

ジェームズ・ボンドの本拠地とも言えるMI6は、世界的にも知名度抜群なイギリスの対外諜報機関。歴史が長いだけでなく、イギリス連邦諸国とのネットワークを活用した情報共有体制が強みです。洗練されたイメージとは裏腹に、実務面では地道な分析や人脈づくりを徹底的に行います。
第1位:アメリカ中央情報局(Central Intelligence Agency, CIA)

世界最大級の規模と予算を誇り、ハリウッド映画などでもよく題材となる超有名機関。冷戦時代からの豊富な経験を活かし、グローバルな諜報ネットワークを敷いているのが強みです。テロ対策から宇宙関連技術まで、多彩な分野で“世界の警察”的役割を果たしています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?こうして並べてみると、それぞれの国の地理的条件や歴史、外交姿勢に根ざした独自の諜報活動が浮かび上がってきます。スパイ映画さながらのスリルだけでなく、テロ防止から経済保護まで、私たちの生活を守るために各国が情報の“最前線”でしのぎを削っているのです。次にスパイものの映画を見るときは、ちょっとだけ現実の諜報機関に思いを馳せてみると、さらに楽しめるかもしれませんよ。