【職業インタビュー】手話通訳士の仕事について、実際に聞いてみました!
聴覚障害のある人と社会をつなぐ「手話通訳士」は、情報保障の要として欠かせない専門職です。行政や医療、教育、司法、災害時対応など、活躍の場は年々広がり、その重要性も高まっています。一方で、仕事内容や収入、資格取得の道のりが見えにくく、進路として検討しづらいと感じる人も少なくありません。この記事では、記者の質問に答える形で、日本の手話通訳士の仕事の実態ややりがい、キャリアの考え方までを分かりやすく解説します。進路に悩む学生や、福祉・言語の仕事に関心のある方にとって、将来を考える一助となれば幸いです。
1. 手話通訳士とはどのような仕事ですか
手話通訳士は、聴覚障害のある人と聴者の間に立ち、日本手話や音声日本語を相互に通訳する専門職です。行政窓口、医療機関、教育現場、裁判、報道、講演会など、さまざまな場面で円滑なコミュニケーションを支える役割を担います。
2. どのような場面で活躍していますか
市区町村の相談窓口や病院での診察、学校行事、企業研修、国際会議、災害時の情報保障など、日常から非常時まで幅広い現場で活動します。社会参加の基盤を支える仕事だといえます。
3. 手話通訳士に必要な資格は何ですか
代表的なのは「手話通訳士(日本手話通訳士協会認定)」や、自治体が認定する手話通訳者資格です。いずれも高度な手話力と通訳技術、倫理観が求められます。
4. 資格取得までの流れを教えてください
多くの場合、養成講座や専門学校、大学で手話と通訳理論を学び、一定の実務経験を積んだ後に試験を受験します。数年単位での継続的な学習が必要です。
5. 手話通訳士に求められるスキルは何ですか
高い日本手話能力だけでなく、日本語運用力、瞬時に意味を捉える理解力、集中力、守秘義務を守る倫理観が不可欠です。また、場面に応じた表現調整力も重要です。
6. やりがいを感じる瞬間はどんなときですか
通訳を通じて当事者同士が理解し合えた瞬間や、情報が正確に伝わり安心した表情を見たときに大きなやりがいを感じます。社会的意義を実感しやすい仕事です。
7. 大変だと感じる点は何ですか
精神的・身体的な負担が大きい点です。長時間の集中や、医療・司法など重い内容を扱う場面では強い緊張が続きます。体調管理とセルフケアが欠かせません。
8. 年収について教えてください
働き方によって幅があります。自治体の専任職員であれば安定した収入が得られますが、フリーランスの場合は依頼件数に左右されます。一般的には年収300万円前後から経験によりそれ以上になることもあります。
9. 勤務形態にはどんな種類がありますか
自治体や団体に所属する常勤・非常勤のほか、フリーランスとして登録制で活動する人もいます。自分のライフスタイルに合わせた働き方を選べます。
10. 職場の雰囲気や人間関係はどうですか
チームで通訳に入ることも多く、協調性が重視されます。聴覚障害当事者や他職種との連携も多く、相互理解を大切にする文化があります。
11. 手話通訳士としてのキャリアパスを教えてください
経験を積むことで、専門分野に特化した通訳士になったり、後進の指導者、養成講座の講師、コーディネーターとして活躍する道があります。研究や政策分野に関わる人もいます。
12. 海外との関わりはありますか
国際会議や交流事業では国際手話や他国の手話に触れる機会もあります。語学力と手話力を組み合わせることで活躍の幅が広がります。
13. 今後の需要についてどう考えますか
情報保障への社会的理解が進むにつれ、需要は安定して続くと考えられます。特に災害時や高齢化社会において、重要性はさらに高まっています。
14. 向いている人の特徴を教えてください
人の話を丁寧に聴き、伝えることに責任を持てる人、継続的な学習を苦にしない人が向いています。目立つよりも支える役割に喜びを感じる人に適した仕事です。
15. 最後に、進路に悩んでいる学生へアドバイスをお願いします
手話通訳士は簡単になれる職業ではありませんが、その分社会に深く貢献できます。まずは手話に触れ、現場を見学し、自分が本当に続けたいかを確かめてください。時間をかけて目指す価値のある仕事です。